2017年12月11日月曜日

パルスオキシメーターを活用しましょう

 今日はパルスオキシメーターに関する書籍の紹介です。

 

 こちらの本は、パルスオキシメーターを中心にして血液ガスに関する知識を解説しています。とても分かりやすい本です。イラストなども多く、医師だけなく、看護師さんや救急救命士の方にも参考になると思います。

 私は2,3-DPGの説明がこの本で初めて理解できました。2,3-DPGは保存血で低下し、そうなると酸素ヘモグロビン解離曲線は左方に移動し、酸素を末梢で離しにくくなります。2,3-DPGが保存血で減るということと、それによって末梢で酸素を離しにくくなると言うことが全然覚えられませんでした。
 しかし、この本のP.39に「「酸素という積み荷を積むことはできるが、降ろす人員がいないトラック」のような状態」とあり、これを知ったらもう忘れません!!

 輸血をすれば、末梢への酸素運搬量は増えるかも知れませんが、2,3-DPGが回復するためには、輸血後24から48時間かかるそうで(同じページに書かれています)、酸素を降ろす人がいませんから、血液がかえってどろどろになって心臓に負担をかけるだけになるかも知れないと言う事は忘れないようにしたいですね。

<今日のポイント>
 赤血球を酸素を運ぶトラックに例えれば、2,3-DPGは荷物を降ろす人である。
 保存血中にはその人員が少ない。
 人員を補充するには2日ぐらいかかるかも知れない。

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